2022_0227_135357_伏見第二高架橋
当初奈良電気鉄道は大阪電気軌道の西大寺駅と京阪の宇治駅を繋ぐ予定でした。
ところが京阪乗り入れとすると中書島でスイッチバックとなって時間が余分にかかり省線に対する優位性が損なわれることが解ってきたので、今の伊勢田駅あたりから当時まだ干拓されていなかった巨椋池の真ん中を通り、宇治川を渡って京阪の伏見桃山駅まで向かう延長線が計画追加になりました。
さらに検討を進めていくと、伏見桃山で乗り入れとしても、運賃が初乗り二重取りとなりやはり省線との運賃の優位性が失われるうえ、京阪も急行電車の大増発を計画中で、乗り入れ本数が限られてしまいフリークウェンシーが損なわれそうだということで、伏見桃山から省線の旧奈良線の廃線敷と貨物線を使って自力で京都駅に乗り入れる計画が追加になりました。
こうして今の近鉄京都線ルートが決まりました。
この伊勢田〜京都駅間の追加部分については各方面からたくさん注文が付いたものの、昭和3年の開業を優先するため、ごちゃごちゃ値切り交渉することなく、当時の最新の土木技術をつぎ込んで工事が急がれたため、今となっては土木遺産クラスの構造物が多数残っています。
アルバム: ◎こ)交通機関・近鉄京都線・伏見第二高架橋
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コメント (5)
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伊勢田から奈良街道(R24)沿いに進むという考えはなかったのかな。
古くからの街道で建物も多くて用地買収が大変?
(国鉄はさらに宇治川右岸でえらい遠回りになってますが、宇治や桃山御陵を通らないといけないからとか?宇治川左岸だと巨椋池岸への上り下りが蒸気機関車では苦しかったというようなことはテレビでやってたような気がします(朝日放送「キャスト」の「なんでやねん」のコーナーで))
それから、丹波橋から先が急に西に振りますが、これは京阪や国鉄を避けてのことかな、なら、竹田街道を市電を吸収する形で行けばよかったのでは、そうなれば市営地下鉄も造らなくても済んだのでは、さらに京都駅から北も近鉄でやってもらえたのではとか色々妄想してます2022年2月28日 20:50 symrioz (0)
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フーテンのふさん
☆ありがとうございます。2022年3月1日 22:36 キューチャン (36)
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symriozさん
☆とコメントありがとうございます。
ひょっとしたら以前もご紹介したことがあるかも知れませんが
今昔マップ
https://ktgis.net/kjmapw/note.html
というサイトがあり、120年くらい昔から年代ごとの地形図と今の地形図を正確に並べて一致する場所をカーソルでトレースでき、とても面白いです。
今は何となく街中を走っている電車も開通間もないころは集落の外縁ぎりぎりを迂回して敷かれたんや〜、とかが一目瞭然で見えてきます。
これによると奈良電のできる直前の1922〜23年頃はまだ太閤さんの造った宇治川左岸の槙島堤や巨椋池東岸の巨椋堤の形が色濃く残ってて小倉村、槙島村など小さな集落が点在する程度、JR奈良線や京阪宇治線の大回りルートは等高線を見ていると太閤堤ができる前の巨椋池の湖岸沿いのやや高台という感じ、水防の観点かと思われますが人家が一番多そうです。
奈良電は大回りしても乗客を共食いするし槙島堤沿いでは大して沿線人口もないので最短距離の巨椋堤沿いを選択した、ということでしょうかね。想像です。2022年3月1日 23:33 キューチャン (36)
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丹波橋から北の方は京都電気鉄道(のちの市電伏見線)に乗り入れるという案もあったと思いますが、大正12年に京都市が京電を買収して狭軌→標準軌に改築、その前までは↓こんな電車の前を
http://photozou.jp/photo/show/251552/256399902
子供が提灯持って「電車きまっせ〜、危のおっせ〜」と声かけて走ってたような電車だったので、都市間高速電車に脱皮を図るべく気合の入っていた大軌や京阪の息がかかって200mの鉄橋や2キロの高架橋の建設も辞さなかった奈良電としては乗り入れ先としては物足りなかったのかな、開通までに時間もないし京都市を説得してお金を積んで再度伏見線を改築してるより用地買収の手間の省ける省線の廃線跡を払い下げてもらって新しく線路を敷く方が手っ取り早かったのかなー、と思います。
何にしろ大正末期までは京都〜伏見間は京電・奈良線・京阪・稲荷までですが東海道本線と、奈良や大阪や大津への経路途中の含むとはいえ、すでに4本も鉄道が通っていてとても交通機関が充実してたんだなぁ、と思います。2022年3月2日 00:01 キューチャン (36)
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kameさん
☆ありがとうございます。2022年3月2日 00:02 キューチャン (36)
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